【万華鏡】SFの産業パーク事業を営むFTI PARK

2022.10.5
  • SFは地域の産業エコシステムの構築を目的に、自社が持つ豊富な物流ノウハウ・資源・ネットワークを活かし、2013年から中国各地で産業パークの建設に注力しています。グループ傘下のFTI Park(順豊豊泰)は、地方政府と連携してパークの建設および運営を担い、事業者にスマート物流、サプライチェーン、Eコーマス(EC)、金融、IT、ビッグデータなどの総合サービスプラットフォームを提供しています。現在、香港、天津、武漢、上海、杭州、広州などの中枢都市に31のパークを運営しており、1500社以上の企業が入居しています。

     

    ここでは 「百均商品の里」と呼ばれる浙江省義烏市に位置する「SF義烏EC産業パーク」(順豊義烏電商産業園)を例に挙げて、FTI PARKの主な事業内容についてご紹介します。

      

    「百均商品の里」の物流を支える「SF義烏EC産業パーク」

    中国東部最大の物流基地である義烏市には2002年に開業した義烏市最大の卸売市場「国際商貿城(通称:福田市場)」を始めとした日用品と雑貨の卸売市場が多く立地し、クリスマスの装飾品から米大統領選のキャンペーン用品まで、中国全土から多種多様な商品が集積しています。コロナ前では1日20万人のバイヤーが義烏市を訪れていたそうです。義烏市が日本の100円ショップで販売されている日用雑貨類の世界最大級の流通基地であることから、「百均商品の里」とも呼ばれています。

     

    「SF義烏EC産業パーク」が誕生した背景には、中国EC市場の急速な成長が義烏市の卸売市場の発展を加速させてきた時代的な趨勢があります。商業集積や製造業の産業集積が形成されるにつれ、義烏市は徐々に物流ハブへと発展し、より多くの物流需要を取り込むようになりました。

     

    総工費4.5億元(1人民元=20円)を投じて建設された「SF義烏EC産業パーク」は東京ドームが2つすっぽり入る面積をもち、うち、エクスプレス倉庫、配送センターおよび付帯施設が4割を占めています。また、産業の持続的な発展を図るため、敷地内にEコーマスオペレーションサービスエリア、EC ビジネスのイノベーション、人材育成を促すインキューベーションセンターも併設しています。2016年の運営開始以来、物流、倉庫、金融、オフィス賃貸、Eコーマスなど包括的なサービス提供を通じて、地域の物流と商流の強靭化に貢献しています。

     

    コロナ禍の中でも、毎日、「百均商品の里」に中国全土と世界200以上の国から大量の買付注文が届くため、国内エクスプレス便(宅配便)と国際物流サービスの需要レベルが依然と高い状況です。外国人バイヤーの入国が困難な今、オンライン取引サイトや売り手と買い手をマッチングさせる卸売ECプラットフォームを利用して商品を調達する外国の小売業者が増えています。

     

    中国郵政局の発表資料よると、義烏市の2022年上半期における宅配荷物取扱量は全国トップの53.6億件(2位の広州は51億件)、また、市場調達貿易方式による輸出(注)は1519.3億元に達し、市の総輸出額の74.9%を占めています。越境EC市場の隆興に伴う物流サービス需要の増加が義烏市、ひいては浙江省全体の経済成長を下支えしていると言っても過言ではありません。

     

    (注)市場調達貿易とは、中国の商務主管部門が認定した市場集中地域で条件を満たした経営者が購入した商品について、通関申告の商品代金が15万ドル以下の場合、調達先で輸出通関手続きを行う簡易貿易方式のこと。

     

    EC事業者に物流から事業サポートまでのトータルサービスを提供

    「SF義烏EC産業パーク」では入居事業者に対して、荷受け、保管、受注処理、配達といった一連の物流サービスのほか、法人登記、法税・税務顧問サービス、人材募集、宣伝、マーケティング、金融、産業技術など包括的なサポートも提供しています。こうして、SFはお客様の事業運営を取り巻く環境の整備を手助けながら、共に地域のEC産業の発展を促進しています。

     

    さらに、SFは、長年にわたり蓄積してきた物流や業務フローにおける大量のビッグデータを活用して物流業界初のビッグデータサービス「データライトハウス」を開発し、生鮮食品、3Cデジタル、アパレルなどの小売EC事業者に対し、物流データの観測・管理、市場情報や意思決定の根拠、トレンド予測、リスクアラートといった付加価値の高いサービスも提供しています。

     

    EC産業の発展を促すインキュベーションサービス

    FTI PARKは、クラウドソーシング、テクノロジービジネスインキュベーター、アクセラレーターなどさまざまなプログラムを通して、スタートアップに経営ノウハウの伝授、人材育成、創業資金、協業先の発掘などのサポートを提供しています。また、定期的に起業家サロン、スタートアップコンテストやイノベーションコンテストなどを開催し、若き挑戦者たちの創造的なアイデアのインキュベーション、資金調達も支援しています。

     

    地域経済をけん引する物流産業の総合オペレーターを目指して

    今春に運営を開始した武漢FTI PARK(「武漢順豊豊泰産業園」)はスマートロジスティクス技術を全面的に導入しています。現在稼働中の物流自動仕分けシステムは同じ目的地の荷物を同じチョークポイントに集めることができることから、輸送効率が大幅に向上し、50%以上のマンパワー削減を実現しています。 ピーク時には、通常の3倍にあたる1日300万個のエクスプレス貨物を転送することができます。

     

    FTI PARKは将来的にこのようなスマートロジスティクスパークを国内50以上の都市に開設する予定で、現在建設計画を進めています。今後も、優秀なパーク管理チームの育成や運営体制の強化に取り組みながら、地域経済をけん引し、地域産業との共同成長を実現する物流産業の総合オペレーターを目指していきます。

    インキューベーションセンター

     

    入居企業の商品をショーケースする展示スペースも設けられています。

     

    「SF義烏EC産業パーク」にはスーパー、カフェ、ベーカリー、薬局なども入居しています。

    レストラン、ジム、リクリエーションルームや居住用マンション完備の産業パークもあります。 

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