【SF万華鏡】 SFが織る「地綱」

2021.10.27
  • SFの地上輸送ネットワーク「地綱」は、主に①営業所、物流ハブ、地上輸送(道路および鉄道)、②カスタマーサービス、③ラストワンマイル(荷物を届ける物流の最後の区間)で構成されていますが、ここでは物流の主軸である①の業務についてお話します。

     

    中国から世界へ、地上輸送ネットワークの構築と拡大

    1990年代初め、中国の経済政策「改革開放」によって、香港から中国本土への製造拠点の移転が進み、香港と珠江デルタ地域(広州・深セン・東莞・恵州・仏山・中山・珠海)の間で手紙や貨物の輸送業務が急増しました。

     

    当時、知人の依頼で広東と香港の間で荷物を運んでいた当社創業者、現CEO王衛氏は、輸送需要の拡大を確信し、1993年3月26日、広東省・順徳市でSF エクスプレスを設立しました。その後、SFは営業所を拡充し、宅配便サービスを珠江デルタ地域から中国全土へと広げていきました 。

     

    2021年6月時点で中国国内の自社運営の営業所数は2万1000カ所に達し、全土の99.4%をカバーしています。また現在、中国本土で大型物流ハブは10カ所、航空・鉄道拠点は37カ所あり、大型地域物流センターは151カ所、そのうち129カ所に完全自動仕分けシステムが導入されています。

    中国国内におけるSF物流産業施設の分布

     

    設立から28年の月日を経て、中国国内の道路幹線輸送は約12万ルートに増え、約6.8万台の大型トラックが各都市を走っています 。 

     

    当社は道路輸送のトラックと高速鉄道の輸送を併用しています。高速鉄道を利用することで、広大な中国域内の長距離移動でも、当日や翌朝の配達が可能となります。現在、鉄道輸送サービスは中国本土の91都市、541路線で運行しています。

      

    SFの鉄道輸送サービスは中国国内にとどまらず、2011年に開通した中国内陸部と欧州をつなぐ「中欧班列」(ユーラシア大陸を横断する貨物列車)を利用した国際物流サービスも2018年より提供しています。

     

    中国―海外の輸送需要の拡大を受け、2010年にシンガポールに海外最初の拠点を開設し、国際輸送サービスに進出しました。翌年には日本、韓国、マレーシアに営業拠点と倉庫を開設し、その後もアメリカ、ロシア、ヨーロッパ、そしてオーストラリア、タイ、ベトナムなど拠点を拡充し続けています。現在、海外の約20カ国で子会社を設立し、78カ国・地域で宅配便サービスを、または225カ国・地域で越境ECサービスを提供しています。

     

    SFの日本法人「順豊エクスプレス株式会社」は20112月に設立され、日本のお客様に国際輸送サービスを提供しています。2021年現在、北海道から沖縄まで約50カ所のビジネスステーションおよびサービスカウンターを運営しています。

     

    EC物流の激増により、保管倉庫の増設とオートメーション化に積極的投資

    この数年、ECサイトの普及や新型コロナウイルスなどの影響で物流のニーズが高まっており、貨物の取扱量は急増しています。そのため、条件に見合う倉庫の増設、キャパシティー確保、効率性の高い物流システム管理がより重要視されています。当社では新倉庫の建設と同時に、倉庫運営、危機管理、コスト削減、業務効率の向上を目指した物流自動化システムも積極的に導入しています。

     

    増え続ける物流ニーズに応えるため当社中国国内および海外の保管倉庫や保税倉庫の増設・拡充を進めてきた結果、現在、中国全土でEC倉庫、食品倉庫、医薬品倉庫などの分野ごとに分かれた259カ所の倉庫を所有し、総面積は約305万平方メートルにも及びます。さらに、将来の需要増加を見据えて、161カ所(延べ約234万平方メートル)の予備倉庫も確保しております。

     

    海外においては、アメリカ、ドイツ、エストニア、イギリス、ポーランド、タイ、インドネシア、日本、オーストラリアの9カ国で15カ所の倉庫を運営しており、国内外の集配サービス、倉庫、税関などのリソースを活用し、お客様にワンストップサプライチェーンソリューションを提供します。

     

    物流を取り巻く環境が変化し続ける中、今後も世界の物流・商流を支える持続可能なネットワークやインフラの構築に注力していきます。

    物流DX(デジタルトランスフォーメーション)を積極的に推進するSFの倉庫では仕分け業務のオートメーション化が進んでいます。

     

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