【Profiling SFer】ケリー・ロジスティクスのネットワークで事業領域拡大に期待

2022.4.4
  • 大熊 勝(おおくま まさる)

    通関部長

    2019年入社

    東京都出身

    趣味:音楽鑑賞

     

     

    2019年12月にSFインターナショナル・ジャパンに参画し、通関部を統括しています。

     

    通関部は海外から送られてきた宅配荷物を確認し、お客様のフォローをしながら通関ができる状態にする役割を担っています。輸入貨物には品目に応じて関税がかかりますが、その仕組みは複雑な上に、制度の変更も頻繁です。たとえば「衣類」でも、織りなのか編みなのか、あるいは材質によっても税率が違います。食品の輸入だと、会社として輸入するのか、個人の使用のためなのかで、食品衛生法の適用の有無、必要な書類が違ってきます。その他、送り状の宛名に不備がある、インボイスで品物の詳細が分からないといったケースでも、通関部がお客さまに電話をして確認を行います。

     

    SFは企業間取引のBtoB、ネット通販などのBtoC、個人でプレゼントや書類などを送るCtoCの全ての国際宅配便を取り扱っています。個人間取引だと関税を意識しないまま荷物を送るお客様もいますし、偽物を送ってしまうケースもあります。「中国で革靴を安く買って日本に送ったら高い関税がかかって、日本で買うのと変わらなくなった」とクレームを受けることもあります。2020年春先はマスクの個人輸出入が激増して、対応に追われました。

     

    細かくて煩雑な個人の宅配から大口の法人顧客まで、通関部の16人のスタッフがほぼ365日24時間体制でデータをチェックし、不備があるものを確認し、サポートを行っています。

     

    欧州、米国、日本の企業で経験積む

    私はフォワーダー業界で長く働き、他社で通関部門の管理職も経験しましたが、宅配分野はSFが初めてで、当初は何が起きているかも分かりませんでした。最近ようやく、国際宅配の通関の全体像が見えてきました。

     

    フォワーダー業界に入ったのは25年前の1997年です。大学生活終盤にカナダに留学し、同級生より遅れて就職活動を始めました。大学で学んだ貿易実務を生かせる専門商社を希望していたのですが、世の中は氷河期真只中であり、出遅れた自分は苦戦続きでした。半年ほど就活を続け、ハローワーク経由で内定を得たのがドイツ系の老舗フォワーダーでした。

     

    「業種を選んでいられない」と飛び込んだ業界ですが、働き始めると性に合っていました。輸送の全過程に関わるフォワーダーは、協力会社と関係を構築し連携することが非常に重要です。助けてもらうことで不可能が可能になったりするので、やりがいがありました。

     

    その後、船会社と米系のフォワーダーを経て、2005年に新卒で入った企業に出戻り、2018年まで勤めました。

     

    国際宅配業務から一般フォワーダーへ進出も

    ドイツ系フォワーダーでの仕事は充実していたのですが、外資系企業歴が20年に達したタイミングで日本企業に転職しました。日本人なので、日本企業の一員として日本経済に貢献したいという思いからです。ただ、実際に働いてみると水が合わなくて……。そこでSFに移ることを決めました。

     

    SFに入社した第一印象は「懐かしい」でした。組織がフラットで言いたいことを言える点や物事がスピーディーに進む点が、これまで働いてきた外資系企業と共通しており、すぐにとけ込めました。

     

    国際宅配業務が畑違いであることが不安でしたが、SFはグローバル化に取り組んでおり、いずれ事業領域を広げ、私が培ってきた経験をさらに活かせるようになるとの期待が上回りました。

     

    実際、SFホールディングスは2021年に香港を拠点とするケリー・ロジスティクス・ネットワークを買収し、私の期待は思っていたより早く実現しそうです。ケリーと組んだことで、宅配だけでなく航空貨物や海上輸送など一般フォワーダー分野に進出する道筋ができ、私自身も自分のやりたいことと会社の方向性が一致し、先行きがとても楽しみです。

     

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