【中国よもやま話】世界一ライチ生産国 - 中国

2021.6.23
  • 初夏の6月には、美味しい旬の果物がたくさんあります。その中に、日本人に人気なトロピカルフルーツの一つである、ライチがあります。

     

    レイシ(漢字:茘枝)ともいい、ライチはムクロジ科の常緑小高木になる果実です。2000年以上前の漢王朝からライチの栽培は記録されており、現在の主要産地は中国嶺南地方の広東省、広西チワン族自治区、海南省、福建省などで品種は200種以上あると言われています。

     

    ライチは独特な香りをもち、うろこ状の硬い皮をむくと白色半透明でジューシーな果肉が現れます。程よい酸味を帯びた甘い果実には、貧血・高血圧・動脈硬化予防、美白などの効果があると言われています。上品な甘さと香りから中国では古代より珍重され、楊貴妃(中国唐代の皇妃及び世界三大美人の一人)が華南から都長安(現西安)まで早馬で運ばせた逸話があまりにも有名です。

     

    ライチは東南アジア、アフリカ、アメリカなどでも栽培されており、日本では沖縄県をはじめ、鹿児島県、宮崎県など温暖な地域で小規模に栽培されています。日本のスーパーで販売されているライチの約9割が中国本土と台湾から輸入される、楊貴妃がこよなく愛したと言われる「妃子笑(プリンセスグリーンライチ)」、そして赤褐色の果皮をもつ「黒葉」の2品種です。

     

    日本への主な輸入国


    出典:果物ナビ(財務省貿易統計)

    出典:旬の食材百科

     

    ライチの里-広東省茂名市

    広東省は中国でも最もライチの栽培量が多い地域です。特に約145万平方メートルのライチ植栽面積を擁する広東省の茂名市(マオミン市)は世界最大のライチ産地であり、年間生産量は約50万トンと言われています。

     

    茂名市(マオミン市)について

    面積:11,458 km²

    人口:641.15 万人(2019年永住者)

    経済:GDP3,279.31 億元(2020年)

         一人あたりGDP51,119元 (2019年)

     

    茂名のライチを中国及び世界に広げていくため、2021年5月22日、茂名市は地域ブランドの「茂名ライチ」のロゴを発表しました。

    天女が舞う姿を描く「茂名ライチ」のロゴ

     

    陸空連携、SFが旬のライチを農家から中国全土、そして海外へ 

    世界最大のライチ生産地の茂名市では、収穫シーズン中は生ライチの輸送が非常に重要なポイントとなります。特に遠隔地域は出荷/輸送条件が厳しくなるため、順豊(以下「SF」という)は、茂名ライチ産業の輸送担当として、自社飛行機フォワーダー、コールドチェーン、幹線輸送と目的地配達、産地直送など総合的なソリューションを提供し、農家や企業のニーズに応えています。

     

    ハイシーズン中は1日あたり8万件を超える出荷が想定され、SFは自身の輸送力とリソースを分析し、ビッグデータを運用した上で、ライチ輸送のコストを抑えながら、業務効率を向上させました。

     

    更に、SFは茂名ライチの農民及び販売企業と各ECプラットフォーム、ライチ購入需要のある各地方政府、企業などをマッチングし、ライブコマースの形で茂名の農民と企業のライチ販売をサポートしています。

     

    中国全土への輸送に留まらず、SFは茂名ライチを日本はじめ、世界各国へも届けています。今はまさにライチの旬の時期です。皆さんが口にする新鮮なライチも、SFがはるばる茂名から運んできたのかもしれません。

    「茂名ライチ」を載せたSFコールドチェーン・トラック(カナダまで輸出)

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